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 ゲーテ

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私の部屋の壁にも格言やことわざなど、先人達の残してくれた言葉の財産がいくつか掛けられています。       その中でも、特に有名な人物のひとりである「ゲーテ」 について今回はふれたいと思います。


                              (イラスト - 晩年のゲーテ)

  「ゲーテ」  (ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ)は1749年にドイツ西部の
都市、フランクフルト・アム・マインで生まれます。 裕福な商人の家柄で育った彼は、教育熱心な父 (皇帝顧問官)のもと家庭教師をつけられるなどして、少年期には
英語、フランス語など数ヶ国語を習得していた
といいます。
そんな恵まれた環境と生来の努力家もあってか1765年、16歳にして
伝統あるライプチヒ大学(法学部)に入学
します。
(※ このライプチヒ大学へは文豪の森 鴎外も医学部へ留学したことがある)
 しかしライプチヒでのゲーテは法律学への興味を失い、専ら青春という時期を
楽しんでいたといいます。
そんな生活がしばらく続き、ゲーテは病気を患い(結核と言われている)帰郷、
療養します。(1768年) それから約1年半後、体調が戻ると父の勧めで
フランスのストラスブール大学へ向かうのでした。 

 この頃、5歳年上の哲学者ヘルダーと知り合い、さまざまな文学への視点、
アプローチを学びます。 また、牧師の娘フリーデリケ・ブリオンに恋をし、
後の有名な抒情詩「野ばら」へインスパイアされるのでした。 1771年に
卒業すると帰郷し、弁護士として生活を始めますが、文学に目覚めていた
息子を心配した父は、さらなる法学の習得のためにヴェッツラーの裁判所
へ向かわせます。
 環境が変わっても相変わらず文学への関心ばかりのゲーテは、ある日、
村の舞踏会でシャルロッテ・ブッフと出会います。 知的で美しいシャルロッテ
にたちまちひとめぼれするゲーテ、積極的にアプローチを続けるのでした。 

やがて、彼女がゲーテの友人であるケストナーの許嫁(いいなずけ)と
分かるも、3人の親交は深まったといいます。 しかし、やはり叶わぬ恋に
絶望したゲーテはヴェッツラーを去るのでした。 

 その頃ショッキングな出来事が起こります~ヴェッツラーでの友人、
カール・イェルーザレムがゲーテの様な叶わぬ一方的な恋の末、自殺する
のです。 この出来事に衝撃を受けた彼は1774年、代表作のひとつ
若きウェルテルの悩み」 (通称:ヴェルター)を発表します。
この小説は当時ヨーロッパ中で大ヒットし、内容に影響された若者の自殺が
急増した(実際には数名とも)とも言われ、この作品で一躍ゲーテは有名に
なったのです。 (前年には戯曲 「鋼鉄の腕 ゲッツ・フォン・ベルリッヒンゲン
                      (通称:ゲッツ)も発表されている)
 1775年になると、プライベートではフランクフルトの資産家シェーネマン家
の娘リリーに恋をしたりしますが長続きせず、11月にワイマール公国の
カール・アウグスト公の招きでワイマールへ向かいます。 一時の滞在の
つもりでいたゲーテでしたが、アウグスト公や宮廷の人々と接していく中で、
留まりたいという心境になったといいます。 中でも、優雅で包み込むような
魅力を持った、シャルロッテ・フォン・シュタイン夫人に夢中になったゲーテは、
彼女から人間的に多大な影響を受けるのでした。 

 公国でゲーテは政務に就き信頼を得ていましたが、1786年突然イタリア
へ向かい、2年ほどの放浪後帰国するという無謀にも見える行動をします。
      (後に発表される 「イタリア紀行」 の下地となる経験と言われる) 

 その後のゲーテはフランス革命(1789年)に始まる諸戦争に関係したり、
ナポレオンと会談するなどのエピソードを残しますが、文学活動を着々と
こなし続け、1808年には彼の代表作である長編戯曲、
ファウスト」 (第一部)を発表します。(第二部は死後の1833年に発表される)

  晩年は自伝的な作品が増えたりしながらの文学三昧の日々を過ごし、
1832年に永眠しました。

 ゲーテと言えば 「ヴェルター」 や 「ファウスト」 などの作品が有名なだけで
なく、自然科学者としての側面も重要な人物ですね。 特に、ニュートンの
科学的色彩論」に反証した人間的色彩論」や植物学は目を見張る研究です。

 また、我々の身近なゲーテと言えば、冒頭にも述べました 「格言」や「金言
でしょうね。 時代を超えて通用するキャッチ・コピーのような普遍性と、
的を射た鋭さが人気の理由なのでしょうか。 最後にその中から有名な
ゲーテの言葉をいくつか紹介しましょう。



「行動が全てだ。 栄誉に価値はない。」

「人間はなんと知ることの早く、行うことの遅い生き物だろう」

「涙とともにパンを食べたことのないものに、人生の味はわからない」

「財産を失ったのは、いくらか失ったことだ。
     名誉を失ったのは、多くを失ったことだ。
        勇気を失ったのは、すべてを失ったことだ。」

「我々はいろいろ理解できないことがある。
     生き続けて行け、きっとわかってくるだろう。」


                           ―  ゲーテ

 
俳句や短歌のように一切無駄な言葉がなく、それでいて深い  ですね。
もちろん、ゲーテに限らずいつの世にも素敵な言葉は存在します。 
私のように壁に掛けて満足している(笑)ようでは意味がなく、まさしく
行動あるのみなのでしょうね、頑張ります。(汗)

           < 関連おススメ~サイト >

☆ A Wandering Life. (管理人「しまさん」のワンダー・サイト)

☆ 勇気と希望の格言集 (管理人「哲学博士」の格言専門サイト) 

   では、今夜のリクエストはビートルズからの最後(?)のメッセージである
「アビィ・ロード」からの曲です~エンディングで           
君が受け取る愛は、君が与える愛と同じ・・・」とドキッとするセリフ
  が登場します~♪ (こ、これも格言ですね~!)

 ☆  The  End.  
      (リンゴのドラム・ソロのあと、ポール~ジョージ~ジョンの順での
       ギター・ソロは感慨深いです、ハイ)

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  ゲーテを絡めた新しい切り口で、何かと迷いやすい現代人へ
  ヒントを提示してくれます。

 ※ なお、頂いたコメント、トラック・バックはスパム対策
   の為(最近多いんです)、確認をさせて頂いてからの
   掲載になります~ご了承下さいませ。

 

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歴史」カテゴリの記事

コメント

 私もゲーテの言葉に何度も励まされてきましたが、ゲーテの生い立ち・経歴については、不勉強でした。ゲーテの詩や言葉から、その生活を知った気になっていたようです。
 この記事で、ゲーテよりも、ルーシーさんの文章のファンになりました(笑)。こんなにわかりやすく、テンポのいい文章に出会うのは、なかなかありません。
 次は誰かな…と楽しみにしています。

投稿: しま | 2006年6月 3日 (土) 06時45分

こんにちは。はじめまして。
遊びに来ていただき、TBとコメントをしていただき、ありがとうございます。

ゲーテなど先人に学ぶって、とっても大切だと改めて思います。
教養をひけらかすためではなく、その文章に素直に感嘆でき、自らの人生をより豊かにするものであると思います。

ゲーテの人生について勉強になりました。

投稿: aoki | 2006年6月 3日 (土) 09時21分

 しまさん、コメントありがとうございます。

 実は、私もゲーテの生い立ちを詳しく調べたのは今回が初めてでした。ある程度のことしか分からなかったのですが、この記事をきっかけとして、改めて私自身が勉強させて頂いた感じですよ(笑)。

 文章は分かり易くがモットーです!って言えたらカッコイイのですが、単に、難しい表現が出来ないだけ~というのがホンネです(笑)。

 リンクさせて頂きました、これからも宜しくお願い致します。 またお邪魔しますね~!
  

投稿: ルーシー | 2006年6月 3日 (土) 11時09分

 aokiさん、コメントありがとうございます。

 私も若かりし頃は、さほど先人の言葉に興味を持っていませんでした。 ところが、年を重ねるほどにその言葉の数々が身にしみて感じるようになったのです。 身近では、やはり親の言葉が一番ですね。 私もようやっと素直に先人の言葉に耳を傾けられるようになりました~(遅いっつ~の!・・・失礼しました・・・汗)

 では、またaokiさんのサイトにお邪魔致します~!

投稿: ルーシー | 2006年6月 3日 (土) 11時20分

ルーシーさんこんにちは なんて表情豊かなゲーテなんでしょう。今ゲーテに会ってきて描いたみたいです。ルーシーさんの絵は実に表情豊かでおもしろいですねえ。前回のひばりといい、その前のアインシュタインといい、ルーシーさんのこころがそこに息づいていますよねえ。

私が昔夢中になった詩は「ミニヨン」です。うっとりとして読んでいました。「ファウスト」もおもしろかった。

ルーシーさんのブログを「ミニ伝記ものシリーズ」と名づけて楽しんでおります。。

投稿: いちご | 2006年6月 3日 (土) 18時43分

はじめまして。コメントありがとうございました。ゲーテは、私にとっては興味のつきない人物です。
こちらのブログは、幅広い人物を、分かりやすく纏まられているので、とても勉強になります。またお邪魔しますね。これからもよろしくお願いします。

投稿: フンメル | 2006年6月 3日 (土) 18時46分

 いちごさん、コメントありがとうございます。

 アハハ、表情豊かになってしまいました、本当は哀愁ある感じにしたかったのですが、描いているうちに「へっ?」って振り返るようなゲーテ(笑)になったのです。

 「ミニヨン」って確かシューベルトが歌曲としたものでしたか・・・すみません、「ファウスト」も途中で挫折(?)して最後までは読んでいないのです~、私は長編苦手かも(笑)。もちろん、「ヴェルター」はきちんと読んでいますよ~。
 ゲーテは格言がやはりインパクトありましたし、彼の恋愛遍歴は素晴らしい(?)です。 そんな経験豊富なゲーテの名言は説得力ありますね~。
 「ミニ伝記シリーズ」ですか~、あまりプレッシャーをかけないで下さいまし~(笑)。いつもありがとうございます。

投稿: ルーシー | 2006年6月 3日 (土) 21時41分

 フンメルさん、TB&コメントありがとうございます。

 フンメルさんのサイトの記事は、ドイツを中心とした文化や紀行を丁寧に紹介されていてとても参考になります。 ドイツが輩出したさまざまな分野での偉人達の顔ぶれの多さには圧倒されますね~。
 ゲーテ紀行、楽しみにしております~、ではまたお邪魔致しますね!

投稿: ルーシー | 2006年6月 3日 (土) 21時52分

ルーシーさんはじめまして、トラックバック&コメントありがとうございました。
ゲーテは非常に興味深い人物ですね。
エッカーマンの「ゲーテとの対話」が非常に面白かった記憶があります。

ルーシーさんのゲーテの記事、とても面白く読ませていただきました。まとまっていて、なにより軽快な文章で非常に読みやすいです。

それでは、またよろしくお願いします。

投稿: hiro | 2006年6月 4日 (日) 00時50分

 hiroさん、TB&コメントありがとうございます。

 私の今回の記事は、ゲーテの生い立ちに終始しましたが、次回(未定ですが)はその作品や思想などを中心とした内容も考えています。
 hiroさんのサイトはまだ少し拝見しただけでしたが、その中でリンカーンの言葉やショパンの偽手紙騒動の記事などを興味深く思いました。

 また、ゆっくりと伺います~宜しくお願い致します!

投稿: ルーシー | 2006年6月 4日 (日) 01時20分

ルーシーさん、お初です。覗かせていただきました。ゲーテって弁護士だったんですか、知りませんでした。恋多き人だとは知っていましたがね。「我々はいろいろ理解できないことがある。行きつづけて行け、きっとわかってくるだろう」というのはいい言葉ですね。わからないままのような気もしますが、わかってくるだろうと希望をもちましょう!!

投稿: かずぼう | 2006年6月 4日 (日) 11時44分

トラックバックをいただき有難うございました。
ゲーテについては、あまり多くを知らず、子どものころ「ゲーテとの対話」を読んだくらいです。
また、拝見させていただきます。

投稿: 木陰 | 2006年6月 4日 (日) 14時47分

 かずぼうさん、コメントありがとうございます。

 そうですね、ゲーテが弁護士でもあったということがあまり知られていませんね~、彼は父の勧めで法律学など学んではいましたが、やはり文学への関心を越えることはなかったようです。

 私などは、弁護士でも充分充実するとは思いますが、偉人は違いますね~(笑)。
 ゲーテや先人達の言霊を活かせるような人生にしたいですね~、ではまたお邪魔します!

投稿: ルーシー | 2006年6月 4日 (日) 22時36分

 木陰さん、コメントありがとうございます。

 サイトにありましたストラスブールの記事など拝見致しました~、その中でも中原中也についての記事もあり楽しめました。

 私もゲーテについてさらに詳しく調べてみたのは今回の記事がきっかけでもあり、私自身楽しんで記事にしてみました。 知れば知るほどゲーテに限らずそれぞれの人生は奥深いと改めて感じましたね~。
 では、またお邪魔致します!

投稿: ルーシー | 2006年6月 4日 (日) 23時09分

ルーシーさん、こんにちは。『6月5日・池田屋騒動』にコメントいただき、ありがとうございました。
そうですか。あのP子さんが、幾松さんに対してそんな暴言を・・・。
幾松さんって、たしか芸者さんでしたよね?
(違ってたらごめんなさい)
顔のよしあしはともかく(人の好みですから)桂さんが、最後まで幾松さんを大事にしていた事に、一女性として感動を覚えます。
今でもよくある話ですが、苦労した時、人気のない時に支えてくれた女性を、地位と名誉とお金を手にした男性が、あっさり捨てて、金持ちのお嬢さんと結婚しちゃう・・・っていうパターン。
もちろん、あの時代ですから、浮気は男の甲斐性で、あちこちに愛人がいたかも知れませんが、少なくとも捨てるという事はなかったですよね。
自分は明治新政府の中核の地位にいながら、芸者あがりの幾松さんを、大切にした桂さんに拍手を送りたい気持ちです。

投稿: indoor-mama | 2006年6月 5日 (月) 14時51分

 indoor-mamaさん、コメントありがとうございます。

 すみません、私の「P子さんの暴言について」のコメントにわざわざ返信して頂きまして~!(笑)
 そうですね、桂小五郎の一途なところは見習わなければいけないですね~、彼をとりこにした幾松さんは人間的にも魅力的だったのでしょう。

 幕末の殺伐とした中で、この二人の仲睦まじい美談はホッとできる数少ないエピソードですね~、ではまた楽しくタメになる記事、楽しみに伺いますね~!
 

投稿: ルーシー | 2006年6月 5日 (月) 20時12分

ブログへのコメント、ありがとうございました。
人物の紹介がメインのブログ、興味深いコンテンツが盛りだくさんですね。
様々なジャンルの人々を取り上げられていて勉強になります。
またゆっくり拝見させていただきます!

投稿: | 2006年6月11日 (日) 03時05分

  黎さん、TB&コメントありがとうございます。

 いえいえ、黎さんのブログのカテゴリーの広さにはかないませんよ~、私も後ほどゆっくりと拝見させて頂きますね。

 私が影響を受け敬愛している方々について記事にしていますが、記事にする際に改めて発見できる事柄も多く、私自身が再勉強させてもらっているような感じなんですよ(笑)。 楽しみながら書かせてもらっております~、今後ともよろしくお願い致します~! 

投稿: ルーシー | 2006年6月11日 (日) 03時31分

こんにちは。
ゲーテです。

私のblogを見に来てくださって、
ありがとうございます。
ソクラテスと一緒に喜んでいました。

アタシたちは、
みんながニコニコしてくれるよう
お手伝いできたらいいな、と思っていて
社長にも、みんなに笑顔をプレゼントしてね、といわれています。

頑張ります。
またよかったら、アタシたちのブログも
(あんまし更新できていませんが)
見に来てください!

投稿: ゲーテ | 2006年7月 6日 (木) 18時42分

 ゲーテさん、コメントありがとうございます。

 社員犬のゲーテとソクラテス~賢くて可愛いですね! 企業の硬いだけのサイトとは違い、社員犬を通してのブログ~って楽しいアイデアだと思います。

 何より世界の文豪と哲学家のお名前を頂戴したのですから(笑)、賢いのは当然! これからもゲーテさんの愛らしい広報として活躍してくれるのでしょうね~! ではまた拝見しますね!

投稿: ルーシー | 2006年7月 6日 (木) 21時07分

ルーシーさん、こんにちは。ゲーテの記事、とても勉強になりました。こういうことを勉強してイタリアに行くともっとよかったなあって思いました。

投稿: skyseeker | 2006年9月20日 (水) 23時46分

 skyseekerさん、コメント&トラバありがとうございます。

 お久しぶりです。
 skyseekerさんの記事にありました「サンマルコ広場」はイタリアを感じさせる素敵な地域のひとつですね。 
まさにゲーテを感じた優雅なひとときだったのではないでしょうか。

skyseekerさんの「イタリア紀行」~読みごたえあるシリーズ記事でした。
 今後とも宜しくお願い致します。

投稿: ルーシー | 2006年9月22日 (金) 04時40分

ご訪問、コメントありがとうございました。
資料にもあたって、詳細な内容のブログで勉強になります。
私のは軽い読み物、海外生活、冗談をおもに気軽に書いてますが、また是非お立ち寄りいただきコメントなりをもらえれば嬉しいです。

よろしくお願いします。

投稿: ウチナーおじさん | 2006年10月14日 (土) 08時54分

 ウチナーおじさんさま、コメントありがとうございます。

 こちら「ゲーテ」の記事へのコメント嬉しいですね。
フロリダにお住まいなのですね~リゾート地と単純に想像してしまいますが、やはり日本とは違ってからっとした気候なのでしょうね。

 そちらはハリケーンでしたか、大変な今時期でもあるのですか? 

 いえいえ、こちらこそ今後ともどうぞよろしくお願い致します!

投稿: ルーシー | 2006年10月14日 (土) 13時57分

この記事へのコメントは終了しました。

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